カッ

ジリジリ


黒「あっちぃ… なんだよこの暑さ… まだ7月入ったばかりだぞ…」


ジリジリ


黒「あぁ… あぁ… 日陰も… ぬるいし…」


ジリジリ


黒「はやく… 帰らねぇと… あぁ…」


ジリジリ


黒「暑い…」


ジリジリ







ガチャ

黒「ふぃ〜! 涼しー! 生き返るー…!」
白「黒、おかえりー」
黒「おー。いやー外暑いのなんのって…」
白「そーなの?」
黒「あぁ… 馬鹿げてるぞこの暑さ…」
灰「おや帰ったのかい」
黒「おう」
灰「しかし『暑い』ねぇ…」
白「ここは季節の概念ないんじゃなかった?」
黒「それ、『これ』を書いてるヤツに行って来いよ」
灰「アンタがメタってどうすんのよ」
白「そんなに暑いのかな…」



黒「(ゴッゴッゴッ)ップハー! お茶うめー! やっぱここは涼しいし、文明の利器最高ー!」
白(今日はテンション高いなぁ)
灰「気持ちはわかるけどだらけ過ぎじゃない?」
黒「任務明けなんだから別にいいだろ」
灰「だとしても、そんなにだらけてたらいざって時何もできないだろ」
黒「いやだから任務明け…」
灰「というわけで、体力づくりと行こうじゃないか!」
黒「だから俺は…!」


白「ルームランナー?」
灰「そう。黒が暑がってるから、冷房の効いた涼しい室内で運動しようってわけさ」
黒「俺ぁ疲れてんだけど…」
灰「これなら涼しく運動できるだろ?」
黒「暑さに主眼を置くな。任務明けだっつってるだろうがよ」
灰「それじゃ早速スタート!」

ブゥゥゥゥン

黒「おま、勝手に起動すんな!」
白「………」

タッタッタッタッ

灰「ふむ。やはり実働担当は違うね。結構速いはずなんだけど」
白「これくらいならまぁ」
黒「普段からやってるしな」
灰(それじゃおもしろくないんだよなぁ…)


ピッピッピッ


黒「おい、灰、お前なにして…」


ウイイイイイン


白「えっちょ、速っ…」


タッタッタッタッタッタッタ


灰「これくらいでいいかな」
白「ちょ、灰、これちょっと速すぎ…」
黒「てめ… こっちは… 任務明けで… 疲れてんだ… ぞ」
灰「君たちにはこれくらいが丁度いいかなって思ってね」
黒「ふざけ…」
灰「そうそう、危機感を持ってもらうためにこんなものを用意したんだ。ポチっとな」
白「ま、まさか…」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ


白「はい、いつものー!」
灰「そう、いつものだよ。落ちれば全身ネッバネバ! 落ちたくなけりゃ走るしかないね!」
黒「馬っ鹿野郎!!!!」


タッタッタッタッタッタッタ

白「フッ、フッ、ハッ、フッ、フッ、フッ」
黒「ゼッ… ハッ… ゼッ… ハッ…」
灰「黒ー、君はそんなものなのかい?」
黒「っるせ… だかっ… ら… 任務… 明け… でっ!?」

ズルッ

黒「うおわあああああああ!!!」
白「黒!?」

ヒュン ベッチャア!!!


灰「あーらら、顔から…」
黒「も、もが…」
白「黒! 大丈夫!?」
黒「もがが… っぷは! はぁ… ぜぇ… な、なんとか…!」
白「よかった…」
黒「だが…」


ねっばぁ… ぐちょ… ぐちょ… にぢぢぢぢ…

黒「くっそ… なんで、疲れて帰ってきて… また疲れなきゃ… いけねぇんだよ… ぐぎぎ…!」

ねちゃあぁぁぁ… ぎちぎち… ぬたぁ… べとぉ…

黒「だめだ… うごけねぇ… 力入らねぇ…」


灰「あーあ。じゃあ黒のは止めておいてっと…(ピッ) 白、君はどうだい?」
白「俺はまだいけるけど?」
灰「そうかい。じゃ、もっと速くしてみようか」
白「え゙」


ピッピッピッピッ


うぃいいいいいん!!!


白「ちょ、ちょっと…!」
灰「白の限界データは取っておきたいんだよね」
白「って言われても…」

タッタッタッタッタッタッタ


白「はぁ… はぁ… はぁ… はぁ…」
灰「さすがに疲れてきたかな?」
白「はぁ… はぁ… ぜぇ… はぁ… もう… だめ…」
灰「あら」


ガクン ドタッ べちゃあ!


白「はぁ… ぜぇ… はぁ…」
灰「なるほどね。いいデータがとれたよ」
黒「鬼め…」


ねちゃ… ねちゃ… ぬちゃ…


白「はぁ… 疲れて… うごけな…」
黒「くそ… 腕上がらね… いつまでこのまま…」
灰「ふむ。検証終了!(ピッ) それじゃ片づけてくるね」


黒「ちょっとまった!」
灰「なんだい?」
黒「灰、お前はやらないのか?」
灰「やらないよ?」
黒「なんで!」

灰「いやぁ、私はほら、データとか開発とかそういった分野担当だからね」
黒「………」
灰「実働は君たち2人の担当だろう?」
黒「だからって、いざって時に動けないと困るんじゃないか?」
灰「ははーん? 君ら、いつも私にいろいろされてるから、やり返そうとおもってるんだろ?」
黒「(ギクッ)いや、ほら、俺らチームだろ?」
白「(図星が過ぎる)」
灰「あはは。その手には乗らないよ。私がこれやると、どうせ体力と運動能力の差で一瞬で吹っ飛ばされて頭から落ちるんだよ。
  さすがに目に見えた地雷は踏まないさ。」
白「(助け舟だすか…)でも灰もたまに研究者として潜入するから、体力はつけといたほうがいいんじゃない?」
灰「(白も乗ってきたか…)だとしても、そんな機会めったにないよ。隠密潜入の君らと違って、顔が割れる潜入は危険だからね。
  上層部もそういうのはもうやりたくないみたいだし、私は今まで通り開発研究の後方支援担当だよ」

黒「でも、さすがに運動しといたほうがいいんじゃないか?」
灰「しつこいね。見えてる地雷には乗らないって言っただろ? それに暑いじゃないか」
黒「冷房の効いてるここなら涼しく運動できるから気にすんなよ」
灰「むぐ… だからってね、そこまでして私がやらなきゃいけない理由には…」



黒「最近太ったろ」


白「(黒!?)」
灰「………あ?」


黒「後方支援大いに結構。俺たちも随分助けられてる」
黒「だけどな、運動もせずふんぞり返って指令出すだけじゃだめだ」
黒「動かないから体力がないんだ。代謝が悪い。燃焼しない。だから太る」
黒「コーヒーの飲み過ぎだ。そんなに眠れてないだろ。不摂生はよくないぞ」
黒「今ここで運動して汗を流しておいた方が、今後の健康ためにもなr…


灰「ほぉ〜う?? そこまでいうのかい??」


黒「(かかった)」


灰「そこまでいうなら運動してやろうじゃないか… 私が決して運動不足でも体力不足でもないところを見せてやる…」


黒「(これでよし。せいぜい汗だくになってこっちにとんできやがれ…)」
白「(ちょっと黒、いくらなんでも言い過ぎなんじゃ…)」
黒「(たまにはいいだろ。実際運動不足なんだあいつは)」
白「(だからって、デリカシーが…)あ、ねぇ黒」
黒「なんだ?」
白「灰が操作してるの、さっき黒が吹っ飛ばされた方の機械じゃない?」
黒「ん…? よく見えねぇが、そうだな…」
白「あれ、点けた瞬間吹っ飛んでくるんじゃ…」
黒「………」


灰「全く… 前からそうだけど、黒は本当に失礼なやつだな…」


ピッ うぃいいいいいん!!!


灰「うぉわ!?」


黒「うお!?」


ゲシッ!

黒「痛って! 灰てめぇ、顔面に蹴り入れんじゃねぇ!」
白「灰!! 姿勢保って!!」

ずぼべちゃぁ!


灰「もご… もごが…」

にちゃにちゃ ぬちゃぁ… ぐぎぎぎぎ… ぬぢぃぃ…

白「あぁあ… 白衣絡まってる…」
黒「あんのやろ… せっかく起き上がれたのに… くそ…」
灰「(幸い顔は無事だけど… 体勢がつらい… 白衣で何も見えないし…)」

にちゃねちゃ… ぬぢぢ… ねばぁ… ぬたっ… ねちょっ…

黒「くそ… はぁ… 相変わらず…」
白「はぁ… 粘着力が… つよい…」
灰「なんとか… ひきはがし… (べちゃ)げっ、ネバネバに手をついてしまった…」

ねばぁ… ぬちゃ… ねちぁ… ぐぎぎぎ… べっとぉ… ずぶぶぶ…

灰「くそ… 手足が沈む… 抜けない…」
黒「はぁ… ぜぇ… はぁ…」



白「ところでさ2人とも」
黒「なんだ白?」
灰「どうしたんだい?」

白「今俺たち3人ともネバネバにはまってるわけだけどさ…
  どうやって脱出するの?」
黒「……………」
灰「……………」
白「中和剤もないし、取っ手もレバーもアームもないし、たぶん周りに誰もいないよ」
灰「いやぁ……」
黒「上層部が… みてたりとか…?」
白「そんな暇じゃないでしょ」
灰「…そうだね。多分見てても『またやってる』って取り合ってくれないかと…」

黒「……………」
白「……………」
灰「……………」



黒「馬っ鹿野郎! 本っ当に余計なことしかしないなお前!」
灰「君こそ、言っていいことと悪いことの区別をしないのかい!」


白「はぁ… 自力で脱出… いつまでかかるかな…」



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6月の頃から暑かったので
今日お昼ごろに洗濯物干してたら 暑すぎたので
その時に頭の中で彼らがわちゃわちゃし始めたので 久々に書きました
今回はみんな思ったより喋ってる 特に白

毎回性格が迷子になる白 ちゃんと喋るんだよこの子も
デリカシーがないことに定評のある黒 言っていいことと悪いことの区別をつけてくれ
見えてる地雷を確認した上で乗る灰 カッとなるとすぐ直前のことを忘れて行動してしまいそうな印象

黒のも白のも 落ちた後はちゃんと(ピッ)と電源を切っているんです ちゃんと
でも電源を切っただけなので 設定は生きているんです
そんな黒がすっ飛んだルームランナーを 黒が使ってた位置でさせたら
そりゃ灰さんじゃ耐えられなくてすぐコケる そしてすっとんで黒に激突する
(最初は頭同士をぶつけようとしたけど灰さんがかわいそうでやめました 黒はともかく)
(スリッパ穿いたまま走らせようとしたけどやめました 白衣を着てるだけで十分だと思った)
すっ飛んで ぶつかって 白衣絡まりでネバネバに着地 前は見えないし体は沈むし散々

男2人が疲労困憊でネバネバに絡まってて そこにセルフ自縛状態の灰を突っ込ませることで
全員が全員を助けることができなくて 外部からの支援や救援もない状態で
何時間かかけて脱出してほしい そんな 拠点が最大の危険地帯みたいな窮地に陥ってほしかったので

たまには全員が仲良くネバネバになればいいと思うんだ 仲間だもんげ!
ただし 3人はそれぞれ適当に離れている場所でもがいているとする
灰さんの自力脱出は見もの 眺めていたい ニアそっとしておこう

もがいて暑い? 大丈夫! なんたって文明の利器『冷房』が効いて涼しいから!




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