灰「なんかフォロワーのキリがよくなったら何かあるんだってさ」
黒「何かってなんだよ」
灰「さぁ? あるかもしれないってだけよ」
白(かこつけてなにかやらかしそう…)
黒(かこつけて何かするんじゃないだろうな…)
灰(かこつけて何かしようかしら)





灰「というわけでフォロワー200人記念!200Lネバネバプールよ!」
黒「んなこったろうと思ったよ!」
白「やっぱり…」
黒「わざわざこんなとこ入る馬鹿がいるか!」
白「…ん? でも空っぽ…」
黒「あ、ほんとだ。なにが200Lなんだ…?」
灰「そう! ここは200L入るプール。でもここにはネバネバはないよ。
  それに200Lってユニットバス程度の容量だしね。浅く広く見せてるだけ。
  その方が作りやすかっただけだから。」
白「ここでは作っただけってこと?」
灰「ええ。ここで一度に大量に作って… 私たちの居住空間に小分けしてばらまいてきたよ。」
黒「はぁ!?」
灰「貴方たちのミッションは、それらを見つけて全部ここに戻すこと。
  じゃないと、安心して部屋で休めないよ。
  ふふふ…居住空間をネバネバで侵される…張りつめて焦って自滅する…しかも普段は見ないシチュエーション…
  どう? 燃えてこない?」
黒「んなわけあるか! 大迷惑だ!」
白(はぁ… とりあえず早いとこ回収しないと…)
黒(あぁ… 面倒だがとっとと終わらせないと、その間にまた何かしでかすかもな…)
 「よし! やるぞ、白いの! 全部回収してやる!」
白「ああ!」
灰「今回は回収するのが目的だから、専用装備を渡そう。ほら」
白「どうみてもチリトリ…」
黒「これで掬い取ったり削ぎ落したりしろってか…」
灰「それじゃあいってみよー!」





黒「とりあえず施設(居住空間)に戻るぞ。どこに仕掛けてるかわからんから気をつけろよ」
白「黒いのもね。あまり急ぎすぎないように…」

ガチャ ベチャッ!

黒「ぅおわっ!?」

ベチャア!

黒「んのっ… やろっ… いきなり入り口にかよ…!!」
白「はぁ… いわんこっちゃない…」

ねちっ ねちゃっ ぬちゃ

黒(ぐぎぎぎぎ…!)

ぐぐぐ ぐぎぎぎ にちちっ ねっばぁっ…

白「はぁ… とりあえずあまり動かないでね」
黒「くそっ すまん…」

ニヂッ ニヂッ ゾリッゾリッ ヌチャァ…

白「回収箱に入れて…っと」
黒「あぁ… やっぱ服に残るな、ネバネバが…」
白「もう少し落ち着いて行動してくれな」
黒「あぁ、わりぃ…」





黒「くっそ!なんだよ!階段に敷き詰めるとかあいつ馬鹿か!」
白「ドアノブっ…! 手が塞が…っ!」
黒「あークソ!カーテン! 服のネバネバがくっついて鬱陶しい!!」
白(棚から降ってきた… 頭から… これどうすれば…)





灰「くくく。2人とも楽しそうだね。」

スタスタスタ

灰「やっぱりこうやって、周りから見てる分にはとても楽しいな。
  頑張ったかいがあったってものだ。」

カタ ポチ こぽぽぽぽ

灰「せいぜい頑張ってくれたまえ。私はのんびりさせてもらうとするよ。」

ゴクッゴクッゴクッ

灰「ぷはっ。さて、とりあえずゆっくり…」

ネチャッ

灰「………………」

ネチネチ ニチニチ ヌチャッ

灰「あー… 忘れてた…
  お茶を入れに来た人用に足元に敷いてたんだっけ…」

ネッチネッチ ニッチニッチ

灰「はぁ… まぁいい、スリッパを脱げばいいだけだ…」

スルルッ てくてくてく

灰「とりあえずゆっくり……………(汗」

ニチャッ ニヂッ

灰「はぁ…… 私は何回同じことをするんだろう…
  ソファの近くにも敷いてあったじゃないか…!」

ぬぢっ ねばぁ…

灰「オホン! ま、まぁいい…! 靴下を脱げば済むことだ。何も問題はない(汗」

べとっ ぬとぉ

灰「くっ… ネバネバが浸透してきたか…? 脱ぎにくい…」

ぐににっ スルルッ

灰「はぁ… 確かスリッパ置き場の近くにも敷いていたな…
  気を付けて取りにいかねば…」

ぺたぺたぺた





黒「やっぱりか… ご丁寧にバスルームにも仕掛けてやがる…」
白「脱衣所の床に敷き詰められてるからもしかしてと思ったら…」
黒「だな…壁一面にネバネバが… 触ってたらまずかったな…」
白「これ… ボトルの中身…ネバネバに詰め替えられてる…」
黒「手が込みすぎだろ… まさかシャワーからネバネバが出てきたりしないだろうな…」
白「流石にそれは無理がある…」
黒「だよな… よし。壁はともかく床面は大丈夫だ。まずはボトルを持っていこう」
白「浴槽の中も多分あるよね?」
黒「あぁ、あいつのことだ。ここには絶対ある」
白「開けるよ」
黒「おう」
白「ん… あれ? ないよ?」
黒「なに? んな馬鹿な…」ずいっ
白「うわっ」ぐらっ べちゃっ
黒「ホントだ…なにもねぇ…読み違えたか…?」
白「く…黒っ…」

ねばねば ねちゃねちゃ

黒「ん? うわ!白いの! お前壁に…!」
白「焦るの黒いのの悪い癖だよな…」
黒「う…悪い…」
白「うぅ… とりあえず引っ張ってくれない? 浴槽は大丈夫なはずだから…」
黒「わかった。まずはその蓋を」

べちゃっ

黒「………………」
白「どしたの?」
黒「あんのやろう……… 浴槽の蓋の裏にべったりと塗りつけやがって……!!」
白「は!?」
黒「くそっ…!手が離れね…!」

ぐらっ

黒「ぬおっ! 蓋がたわんでバランスが…!」

ぐにーっ

白(うう… 蓋に押されて…壁に押し付けられた… これ完全にネバネバにくっついた…)
黒「おわ! 白いの! すまん!」
白「いいよ… はいいろを恨むことにする…」
黒「くっそ… んなろ… っしゃ取れた!」

ガランガララン!

白(音が響いてうるさい…)
黒「とりあえず引っ張るぞ!」
白「あぁ待って!とりあえず落ち着いて…」
黒「前に体重かけろよ!」
白「いや、だから…」

壁に張り付いた白いのの胸倉を両手でつかんで引っ張る黒いの
しかし足元にはネバネバ面を上にして落ちた浴槽の蓋

ベチャッ

黒「おわっ!しまっ…!」

当然足元確認をしていない黒いのはそれを踏みつけてしまい

ズリリリリッ

浴室の床と浴槽の蓋との間に摩擦はほぼなく
体重を乗せて踏ん張れば当然後ろ側に滑り

白(壁から離れた! けどこれ… まずっ…!)
黒(やべバランスっ! 倒れるっ!)

白いのを引きはがした勢いのまま
浴槽の蓋で滑る黒いのと白いのの体は
全開だった浴室の扉を抜け

白「まって! 脱衣所の床! まだ…!」

ガンッ!

黒「痛ってぇ!!!」

脱衣所と浴室の間の縁部分で黒いのは腰を強打し
浴室を優先した結果、未だネバネバを一切回収していない脱衣所に、黒いのは背中からダイブ
そしてそれに覆いかぶさるように、少し横にずれる形で、白いのが前のめりに倒れ込んだ

ベチャァッ! ニチャァッ!

黒「………………!!!!!!(悶絶」
白「………………(諦観」

黒「………………」
白「ええっと… 黒いの… 大丈夫?」
黒「………あぁ………」

白「先取っとけばよかったな…脱衣所の床のネバネバ…」
黒「………あぁ………」
白「こんなに敷き詰めるのは怪しいからって、先に浴槽見たんだよな…」
黒「………あぁ………」
白「………」
黒「………」
白「…大丈夫?」
黒「………あぁ………」

黒「悪かった」
白「…え?」
黒「先に床を掃除しておくべきだった」
白「俺も同調したんだから」
黒「浴室でテンパってお前を壁に押し付けたのもだ」
白「あれは仕方ないって」
黒「………」

白「俺もごめん」
黒「…ん?」
白「あそこで俺が踏ん張ってれば、今のこの状況はなかったと思う」
黒「白いのは謝る必要ないだろ。俺が焦ったのが悪いんだから」
白「………」

黒「まぁそれはともかく、今はこれをどうにか脱出して、床も全部さらって、
  ここを全部片づけて、ほかの場所をどうにかして、全部はいいろにぶつけよう」
白「ふふふ」
黒「毎度のことだが、あいつが面倒なことを引き起こしてるんだ。
  全部集めたら全部あいつにぶちまけてやろうぜ。それくらいする権利はあるだろ」
白「そうだな。反省させよう」
黒「あいつも一度こっち側に立てばいいんだ」
白「たまにはこっちで企画してはいいろをはめる?」
黒「ははっ! それもいいな!」

ピンポンパンポーン

黒「ん?」
白「え?」

灰『やぁやぁお二人諸君、随分とゆっくりのんびりしてるじゃないか。』

黒「なっ!」
白「はいいろ!」

灰『そんな二人にプレゼントだ。もっとゆっくりのんびりさせてあげよう!』

パカッ ひゅー…… べちゃべちゃべちゃ!

黒「んん!んむ!もが!」
白「うわ!なに!?上から!?」

灰『それではお二人さん、ゆっくりのんびりしていきなよ。
  ちなみにこれは前もって録音しておいた音声だよ。
  このネバネバは一定の場所に二人揃って長居すると投下されるものだ。
  これらも200Lの中の一部だよ。特定条件下で初めて発見されるタイプだ。
  これを引き当てられたのは賞賛する。ではがんばりたまえ。くっくっく』

ピンポンパンポーン

黒「………………」
白「………………」

ねちゃっ ねちっ にちっ ぬたっ
ぬちゃっ べちゃっ ぬばぁ ぬたぁ

黒「もがもが〜〜〜〜(あのやろ〜〜〜〜)!!!!」
白(あとで覚えてろよ…!!!)





灰「はぁ………」

ねっち ぬっち

灰「私はどんだけ馬鹿なんだ…」

ねっち ぬっち

灰「トイレの便座に自分で敷いておいて自分で引っかかるってどういうことなんだよ…」

ねっち ぬっち

灰「ネバネバ中和剤… 後ろの棚の上だったよな…」

ぬたぁ ねちゃぁ

灰「立ち上がれるかな…」

ぬっちゃ ぬっちゃ





黒いのと白いののネバネバ200L回収作業はまだ当分続く…
そして灰色の自己回収(自滅)もまだまだ続くのであった…

to be continued...




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黒いのは腰を大いに打ちましたが、痛みはあっても怪我はしない安全で平和な宇宙です
黒いのは仰向けでネバネバを喰らって喋れなくなりましたが、窒息にはならない安全で平和な宇宙です
まだまだ考えたシチュはあったんだけど あまりに長くなりそうなのでここで一旦切ります
続きは書くのかな… わかんない…

なお今回最長の9KBになりました 書きすぎ 途中で黒いのと白いのの友情物語みたいなのになっちゃった
なんでだろう 書きたかったんだよ 互いのせいに絶対すると思うんだけど 互いに悪いと思って謝れる
何ていい子達なんだろう これでいいんだろうか わかんない
とりあえず時間経過系トラップのフラグに使いました オチはつけないといけないからね

3人の呼び方を今回「黒いの」「白いの」「灰色(はいいろ)」に統一しています
今までは「黒!」「白!」「灰!」って呼んでたけど 灰だけ色を標準でつけるような色なので
なんとなーくイメージと違ったんですよね はいいろ呼びでもそれは変わらないんだけど
呼び捨てというより愛称みたいな感じで使ってる感あるんですよね 黒いの白いの灰色
面と向かって黒いの白いのって呼んでるとなんかアレだけど これはこういう3人なんじゃないかな




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